あっと言う間に2009年になりましたねー。いつものように世界各国の主要株式市場の株価収益率(PER)一覧を更新しました。
<1.株価収益率(PER)とは?>
株価収益率(PER)って何?という人にご説明しておきますと、株価が、その会社の利益の何倍くらいになっているか、という株価の割高・割安を示す尺度です。ある会社の一株あたりの利益が1万円として株価が20万円なら、20万円÷1万円=20倍、というわけですね。言い換えれば、「株価は利益の何年分か」を表していると言えます。株価収益率が20倍なら「利益の20年分の株価」ということですね。
で、なぜこれが大事かというと、株価が割高か割安か、全てこれだけで説明できてしまうような万能のモノサシだからです。歴史上、たくさんのバブルがありましたが、多くは株価収益率が40倍とか60倍とか80倍という、利益額から見れば気の遠くなるような株価になったんですね。
もちろん当時は、その「高い株価収益率」を正当化するもっともな理屈がたくさんあったのでしょうけれど、結果的にはどんなバブルもはじけ、高い株価収益率は「重力」に負けて低下し(時には破滅的なスピードで)、概ね15倍前後に落ち着いています。株価収益率は、特に株価が割高になっていないかどうか、目安としては「20倍を超えていないかどうか」チェックすればいいと思います。
一方で例えば15倍未満の株価収益率は相対的に割安といえますが、割安には割安な理由があるので、飛びつくのはオススメしません。あくまで「割高」のチェックに用いると良いでしょう。
<2.今月の株価収益率>
1月の世界の株価収益率の推移はこんな感じです。

株価収益率の平均は久しぶりに少し回復しましたね。先月の単純平均は9.74倍で今月は10.77倍。何とか1ヶ月で10倍台に戻してきました・・・という表現はオカシイですかね?株価収益率は上記の通り低ければ低いほど「割安」なわけですから、基本的には低い方が「買い手」である投資家にとっては有利ですね。
バーゲンセールを喜ぶ消費者がいても、バーゲンセールの終了を喜ぶ消費者はいないのと同じ理屈です。
ただ残念ながら投資家の心理はそう単純ではありません。なぜなら投資家は「買い手」という立場と同時に、「所有者」という立場も持っているからですね。で、「買い手」としての気持ちと、「所有者」としての気持ちの割合は、どうでしょう、「新規の投資金額3ヶ月分:既存の投資金額」という感じですかね?(笑) 要は、月5万円投資しているとして、すでに30万円くらい投資している人だと「15万円:30万円」=「1:2」ということになり、「買い手」としての気持ちより「所有者」としての気持ちの方が2倍大きいことになります。
そうなると、「株価が割安になっていく」イコール「自分の投資した株が割安になっていく」ことに心を乱されて、「割安になって新たに投資するチャンスかも?」なんて思える余裕は全くなくなってしまいます。
実際、ほとんどの投資家の方は去年の9月以降、破滅的な株価の下落に悲鳴を上げ続けてこられたと思いますので、今月の株価が先月の株価より、やや割高になったという事実は、やはり少しホッとしたのではないかな、と思います。
その気持ちはよーく分かりますが・・・(筆者も少しホッとしていますし)、よーく分かりますが、しかし少しでも新規資金で追加投資しているのであれば、既存の投資金額が多かろうと少なかろうと、株価が割安な時に購入した方がいいに決まっていますよね。
では、株価が割安になったときに心に余裕をもって投資しようとするためには
・株価が割高なときには投資をしない
・なるべく益出し、損切りをして、投資資産を抱え込まない
・既存の投資金額について考えない、忘れる
・ルール任せにして感情に影響されないようにする
といったところですかね。前2つは「いかに既存の投資資産を抱え込まないようにするか」の施策で、後2つは「いかに既存の投資資産を考えないようにするか」の施策ということになります。
で。「言うは易く行うは難し」の典型が前者ですね。今回も上海などの一部の市場を除けば、それほど株価は割高でもなかったですしね。というわけで筆者は4つ目の「ルール任せにして感情に影響されないようにする」の方法をとっています。果たして、この戦略が吉と出るか凶と出るか・・・それは一重に株価が将来、回復するかどうかにかかっていますね。株価収益率が10%台なら10年経てば利益だけで元は取れるわけで、それほど心配しなくてもいいような気はしますが・・・。

株価収益率を個別に見るとこんな感じですね。20倍以上の市場を当サイトでは「割高市場」と定義していますが、先月に引き続き「割高市場」は一つもありません。
そして割高でも割安でもない「適正市場」に目を移すと・・・何と日経平均が1位になっているではないですか!そうなんですよね。日経平均が9,000円前後と言われても経験値からすると「低い」と思いがちですが、そもそも株価収益率の「分母」である企業の収益が減っている上に、「分子」である株価も底だった10月〜11月から、すでに2割近く上昇しているんですよね。となると株価収益率が上がらない方がオカシイということになります。
約18倍という今の日経平均の水準が、必ずしも割高だとは思いませんが、他に割安な市場がゴロゴロしている中で、あえて日本株に投資する意味は何なのか、慎重に検討した方が良さそうです。折りしも円高で、海外に投資するにはいいチャンスですからなおさらですね。
それ以外の「適正水準市場」はアメリカ/ナスダック市場と日本/JASDAQ市場ですね。日本株は大型株も小型株も総じて、「割安ではない」ということです・・・。
15倍未満の「割安市場」は、上記3市場以外の全部ということになりますのでいっぱいありますが、あえてコメントするとすれば、毎回、筆者の大注目の(?)ロシア!株価収益率は少し持ち直したものの、引き続き「3.21倍」。現状の利益水準が続けば3年強で投資資金が回収できることになりますね。いやはや、割安です。
ただ、筆者は個別の市場を選んで投資することはしていませんので、ロシア市場だけを選んで投資することはしません。その点は悪しからず・・・。
ちなみに、専門家による2009年の注目市場は、しっかり分析しているわけではありませんが、印象に残っているのは中国・インドですね。こちらはまだ10倍〜11倍と「割安」レベルにありますので投資妙味はあるかもしれません。
ただし!
専門家の予想は基本的には当たりませんので、こちらも悪しからず(笑)。おそらく「経済における未来というのは現在の延長線上にない」という点に尽きるのでしょうね。なので、現在を詳しく知る専門家ほど、予想を外すのでしょう。
ということは、あらゆる専門家が大否定している2009年。案外、景気がよくなったりして!?
<3.読者アンケート>
前回の「2008年12月、投資したい株式市場は?」では以下のような結果となりました。
http://www.ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=429
1位:世界市場全体に分散投資 35%
2位:日本/大型株 17%
3位:日本/新興市場 5%
〃:アメリカ 5%
〃:インド 5%
〃:ブラジル 5%
〃:トルコ 5%
〃:南アフリカ 5%
〃:アジア全般 5%
〃:その他の市場 5%
今回も、筆者おすすめの「世界市場全体に分散投資」が1位ですね。ただし投票数は全般的に少ないですねぇ。みなさん、市場選びに自信がもてない、というのを通り越して、投資に興味がなくなってしまった感が・・・。
今年は、みなさんの投資マインドが回復することを期待しましょう・・・。
さて、今月分のアンケートですが、別途、「今年の投資したい市場」みたいなお題目で、近日中に似たようなアンケートをとりたいと思いますので、今回はお休みさせてください。近日中のコラムに乞うご期待!ということでよろしくお願いします。
※参考:世界各国主要株式市場の株価収益率(PER)
http://www.ginkou.info/modules/per/
2008年/総合ランキング1位
2008年/総合ランキング2位
2008年/総合ランキング4位、投資信託ランキング1位
注目のFXを銀行で始めるなら
2008年/証券会社ランキング1位
2008年/証券会社ランキング2位
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